サインペンやボールペン、絵の具のチューブ、万年筆、インクっぽいものはすべからく乾燥すると使用不可能になる。
このイメージから、私たちはインクジェットプリンタも、ヘッド部分のインクが乾燥すると、目詰まりが起こり、使用できなくなると考えている。
はたして、その常識は本当なのだろうか?
webを調べている中で、興味深い解説を発見した。
それによると、ヘッドの目詰まりは、乾燥ではないというのだ。
以下に、引用するので、参照してほしい。
「しばらくプリンタを使わないと,1〜数本のノズルからインクが出なくなることがある。いわゆる目詰まりだ。ほとんどの場合,クリーニング操作をすると元に戻る。
Webサイトや雑誌などの解説記事などには「しばらく使わないとインクが乾いて詰まってしまう」などと書かれている。読者の皆さんにもそう思われている方は多いだろう。しかし実際は,インクの乾燥はほとんど発生しない。
少なくとも最近のプリンタは,通常の使い方をしている限りは数カ月使わない程度でインクが乾いて詰まるようなことは起こらないように設計されている。インクジェットのインクには乾きにくくする保湿成分が配合されているし,プリンタ本体にもノズルの乾燥を防ぐ機構が備わっている。
実は,目詰まりの主原因は“泡”である。インクの吐出を繰り返していると,ノズル内に気泡が発生する。泡はインク・カートリッジから流れてくる場合もあるし,インク中に溶け込んでいる空気が出てくる場合もある。
発生する泡は,直径わずか10μm程度の微小なものだ。たいていの場合,インクの流れに乗ってインクと一緒に吐出口から排出される。ただ,まれにノズル内に引っかかってしまうことがある。すると,インクを押し出すための圧力を泡が吸収してしまう。その結果インクが飛ばなくなり,目詰まりが起こるのである。
注釈
もちろん,無茶な使い方をした場合はこの限りではない。例えばプリンタ本体の電源をオフにする前に電源プラグを抜くと,目詰まりが起こる可能性が高くなる。ヘッドが本体の定位置に戻っていない場合があるためだ。定位置に戻ったヘッドには,キャップをかぶせて乾燥を防いでいる。定位置に戻っていないと,ヘッドは空気にさらされたままになる。
泡のひっかかりやすさは,インク滴の吐出方式やノズルの製造方法などにより差が出る。ピエゾ方式は一般的に泡がひっかかりやすいので,ノズルの構造や製造方法,インクの物性を工夫することで目詰まりを抑制している。」
なるほど、泡が原因とは!
全てが泡ではないのだろうが、思いこみとは怖いものである。
インクは乾燥して、固形化しノズルを詰まらせる、というのは思いこみの部分が大きいのかも知れない。
なお、引用したサイトは以下であるので、興味ある方は、
是非読んでみてほしい。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/prembk/NBY/techsquare/20040902/1/?ST=ittrend
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